名古屋で兄弟や親族などが孤独死したときには、何から手を付ければよいのか途方に暮れることがあるのは当然です。孤独死などのイレギュラーな事態では、特殊な現場の状況を踏まえて慎重に対応することが求められます。

賃貸物件などでは原状回復の必要もあり、遺品整理するにしても専門家のサポートなしに適切に対処することは困難です。

孤独死の現場の特殊性について考える

孤独死はどの地方に住んでいても起こりうるわけですが名古屋のような大都市圏でも発生事例が増えています。単身者世帯が急増し、人生の終わり際をみとってくれる存在が周りに誰もいないという状況は決して珍しいことではなく、今後も孤独死する事例は増加するものと見られているのです。

つまり誰にとってもある日突然、孤独死というシビアな現実と問題解決に向き合わざるを得ないことになるのは他人ごとではありません。特に親戚や兄弟などが孤独死したときに、問題になるのが遺品整理です。

通常の遺品整理は本人が亡くなってからある程度の時間が経過し、状況が落ち着いてから着手するのが一般的です。しかし孤独死の現場では、当事者の都合など関係なく迅速な対応が要求されます。

しかも現場の部屋は腐敗がひどく、細菌類で汚染されていることがあります。そのため孤独死の現場があった場所の、遺品の多くは処分品になってしまうという特殊性があります。

なぜなら遺品の80％以上は、御遺体の腐敗臭がこびりついているからです。孤独死では多くの場合、ある程度の時間経過をはさんで腐敗臭がするなどの近隣住民からの通報がきっかけで発覚するのがほとんどです。

なかには一月以上も遺体が発見されるまでブランクが生じていることも。遺体の血液や体液が床面などを汚染し、腐敗により悪臭が蔓延し細菌増殖の温床になってしまうわけです。

孤独死の遺品整理では特殊清掃も必須

名古屋で孤独死の現場の遺品整理の必要性に直面したときには、特殊清掃のスキルも身に付けた専門業者に依頼することが必須です。特殊清掃とは遺体発見現場など、腐敗臭や細菌汚染がひどく特殊な技術と器具で掃除して通常の作業では除去できない汚れやにおいを清掃する作業のことを指します。

孤独死の現場では遺品整理の前段階で特殊清掃を済ませておく必要があります。つまり円滑に作業を進めるには、遺品整理も特殊清掃もできる専門業者に依頼するのがメリットが大きいと言えるわけです。

その理由にまず挙げることができるのは、腐敗臭がひどく適切に対処しないと近隣住民に迷惑がかかるというリスクです。孤独死が発見されるきっかけのほとんどが腐敗臭です。

閉め切った部屋からでも漏れ出して悪臭と嗅覚で認識されるほどなので、並大抵のレベルではありません。特殊清掃前に窓を開けてしまうと近隣に強烈な悪臭をまき散らし、洗濯物などに付着したニオイが取れないことも。

そもそも孤独死の現場を一般人の掃除術では、対応できないのが現実です。体液や血液などがこびりついていると、一般洗剤で除去することは困難で除菌消臭も専門的機材と技術がそろってこそ可能になります。

加えて遺品整理と特殊清掃を別の業者に依頼すると、コストもかさみます。それぞれのスタッフに費用や報酬を支払うことになり、作業も円滑に進まなくなるでしょう。

特殊清掃とは？

特殊清掃とは、事件・事故・自殺・病死などで死後しばらくしてから発見された遺体により、ダメージを受けた部屋を使用できるようにする清掃業の一種です。亡くなってから発見が遅れると遺体は腐乱し、独特なにおいを放ちます。

遺体からは体液も出てくるため、体液がついてしまっている畳やフローリングの処分もしなくてはいけません。部屋や家具ににおいがうつっている可能性もあるため、消臭作業も行いましょう。

このようなにおいや染みは、なかなか落とせません。一般的な清掃では対処が困難なため、特殊清掃作業員が消臭・除菌作業や害虫駆除をします。

一人暮らしの人が急病などで亡くなると、買っておいた食べ物が腐り、そこから虫が発生する可能性があります。現場には、主に血液と害虫から感染症にかかるリスクがあり、そのため防護服や防塵マスクを着用しなければ危険です。

心身ともに負担の大きい仕事といえるでしょう。亡くなったあとに発見が遅れるのは、家族とまめに連絡を取っていない人や近所付き合いのない人に多いようです。

家賃や公共料金を引き落としにしていると滞納するリスクも減るため、周囲が異変に気付きにくくなります。郵便物や異臭などから、周りが異変に気付くケースが多いようです。

特殊清掃は専門的な知識や技術が必要で、家財の運搬などの力作業も行わなければなりません。部屋の損傷が激しい状態であっても、室内を原状回復するための清掃を行うのが特殊清掃です。

特殊清掃は遺品整理と何が違うのか？

特殊清掃とは、専門的な作業が必要になった室内を清掃することです。一方、遺品整理とは故人が住まいに残したものを整理することを指し、必要なものの保管や不用品の処分を行います。

汚れていれば清掃するケースもあるようですが、故人の遺品の片付けが中心です。特殊清掃も請け負っている遺品整理業者もおり、依頼すれば清掃作業と並行して、残してもらいたいものや探してほしいものの要望を聞いてもらえるでしょう。

専門的な作業を必要とし、自分では清掃作業が難しい状況で遺品整理も希望する場合は、特殊清掃のできる遺品整理業者に依頼するのが適しているでしょう。遺体が発見された場所は、搬送後も体液などが付着していることがあるため、においの原因となる箇所になります。

早急に周辺の腐敗物の排除、全体の除菌作業を行わなければなりません。特殊清掃が必要な現場ではにおいが染みついている場合も考えられ、家具などのほとんどは買い取りが不可能となるようです。

そのため、室内の家財道具を撤去しなくてはなりません。遺品整理の場合はにおいや体液が染みついているケースが少ないので、リサイクルショップなどで買い取ってもらえるかもしれません。

このように、特殊清掃とは亡くなったあとの現場で専門的な作業をする清掃のことで、遺品整理とは故人の遺品を片付けることを指します。

特殊清掃が必要な場合の業者選びのコツ

特殊清掃の業者が、具体的にどのような作業をするのか事前に確認してください。専門的な知識があり、曖昧ではなくわかりやすい丁寧な説明をしてくれるかが重要です。

最初に受けていた説明と違う作業を行う、追加で不当に請求してくるなどの悪徳業者は存在します。見積もり時の服装や持ってきている道具もチェックするとよいでしょう。

業者の中には、市販の消毒剤で清掃を済ませるところもあるためです。現場は感染症のリスクを伴い、危機管理を徹底しているかはとても大切なこととなります。

状況を確認してもらうために、訪問見積もりを依頼しましょう。電話だけで見積もりし契約を急かす業者は、後から追加で料金を請求してくる可能性が高いようです。

また、時間が経過するほどにおいや体液が染みついてしまうため、迅速に対応してくれるかは重要なポイントとなるでしょう。時間の経過によって壁や床下にまで浸透していることもあるので、どこまで作業をするのかは見積もり時に確認してください。

清掃業者によっては表面上のみを清掃して完了させることがありますが、のちに再びにおいが発生する可能性は高くなります。トラブルを避けるためにも、見積もりのときに具体的な仕事内容の説明があり、信頼できる対応の業者を選びましょう。

特殊清掃とは、消毒や消臭、汚れの除去、害虫駆除までさまざまな現場に適した作業を行い、専門的な知識が必要となる仕事です。遺体が搬送されていても現場は損傷が激しい場合が多く、状況により早急に作業が必要となることもあります。

作業に応じて力作業も求められるので、精神的にも肉体的にも過酷な仕事といえるでしょう。

孤独死の現場での遺品整理の注意点

名古屋で親戚や兄弟などが孤独死した場合は、遺品整理は特殊清掃も両方対応できる専門業者に依頼するのは必要不可欠なサポートと言えます。とはいえ関係当事者として現場に足を運んで自ら対応するべき場面もあるはずです。

そこで問題になるのは、孤独死の発生した現場での注意点になります。まず絶対に遵守するべき鉄則は、特殊清掃前に部屋に立ち入らないと言うことです。

なぜなら現場では強烈な腐敗臭が充満しており、視覚的にも凄惨で心理的にトラウマになってしまうリスクがあるからです。 かならず特殊清掃がすんでから現場に立ち入ることを心がけて下さい。

孤独死の現場で遺品整理作業するときには、マスクと手袋を準備します。孤独死現場の家財や備品にはニオイだけでなく細菌類も付着しています。

飛沫やミストなどの部屋内では蔓延しているので、顔や手に付着、体内への侵入を防止するには手袋もマスクも欠かせません。ところで孤独死現場は長期間密閉されているので、とりあえず換気のために窓を開けるとの誘惑に駆られるものです。

しかし窓を開けてしまうと、かろうじて屋内に食い止められていた腐敗臭を一気に解放することになります。またお風呂場で遺体が発見されたときは、風呂の湯を流したくなるものですが、これも厳禁です。

排水溝がつまるとさらに作業は大がかりで手間のかかることに。特殊清掃の前に換気したり、風呂掃除などは控えることを意識してください。

名古屋で孤独死現場の処理の当事者になってしまったときは、遺品整理と特殊清掃の両方のスキルを兼ね備えた専門業者に依頼するのが賢明です。体液などで屋内は汚染され、腐敗臭が蔓延しているため、とりあえず特殊清掃を済ませておき、すぐさま遺品整理に取り掛かることができるようにする必要性が高いからです。

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