遺品整理は疲れる?その理由や疲れを軽減する方法を紹介
遺品整理は、肉体的にも精神的にもパワーのいる作業です。故人との思い出が多い場合、遺品の処分をためらいがちになってしまいます。結果として、遺品整理がはかどらずに疲れてしまう悪循環に陥ることも珍しくありません。そこで今回は、疲れを軽減するために意識すべきことや、疲れた時に気持ちを楽にする方法を紹介します。
遺品整理の作業で疲れやすい理由
遺品整理が疲れる理由は主に3つあります。
精神的な疲れ
まずあげられるのは精神的な疲れです。
故人の思い出が詰まった遺品に触れること自体が辛く、精神的に大きな負担となる場合が多いです。葬儀が終わり心の整理がついたように見えても、悲しみはすぐには消えず、遺品を処分する際には罪悪感もともなうことが少なくありません。そのため、遺品整理が思うように進まず、さらにストレスを感じて疲労が重なる場合があります。
体力的な疲れ
次に体力的な疲れです。故人の持ち物の量が多ければ多いほど、整理にかかる時間や労力も増えます。
とくに故人が部屋数の多い家や上層階の家に住んでいた場合は、物を運搬する作業が負担になります。また、整理に携わる人数が少ないと一人あたりの負担が大きくなり、体力的な疲れが精神的な疲れを引き起こすこともあります。結果として、心身ともに疲労感が蓄積していく場合が多いです。
トラブルによる疲れ
最後に、トラブル発生による疲れです。
遺品整理の最中に、遺族間での意見の食い違いや相続をめぐるトラブルが発生することがあります。遺産相続には、現金だけでなく故人の遺品全てが含まれるため、誰が遺品のどれを受け取るかの口論になることも珍しくありません。
これらのトラブルは、遺品整理自体の疲れに加えてさらに精神的な負担を増やします。結果的に、遺品整理全体がより疲れる作業になってしまうのです。
遺品整理の疲れを軽減するために意識するべきこと
遺品整理では、いくつかのポイントを意識することで作業を効率よく進められるようになります。
ここでは、とくに重要な3つのポイントについて紹介します。
整理スケジュールを計画する
最初に、整理スケジュールの計画が大切です。
遺品整理は、終わりが見えないと精神的にも体力的にも疲労が蓄積しやすい作業です。そのため、事前にスケジュールを立てて計画的に進めることで負担を軽減できます。具体的にはこの日はここまで進めるといった短期的な目標を設定することで、作業の進捗が見えやすくなり、達成感を感じながら進められます。
また、遺品整理を複数人で行う場合は、各人の役割を事前に決めておくと混乱が少なく効率的に進むでしょう。さらに、あえて事務的に作業を進めることによって、感情的な負担を軽減して精神的な疲れを感じにくくなります。
小さなものから整理を始める
次に、小さなものから整理を始めるのも効果的です。
遺品整理には、故人の思い出が詰まった大きな家具や愛用品が多く含まれています。しかし、これらを最初に処分しようとすると、精神的なショックや喪失感が大きく、作業が進まなくなることがあります。そのため、まずは簡単に仕分けができる小さなものや、思い入れが少ないものから手を付けるのがおすすめです。
小さなものを整理することで、気持ちの整理も徐々につく場合があります。このように段階を踏んで遺品整理を進めると、精神的な疲れを最小限に抑えられるでしょう。
迷わない気持ちを持つ
最後に、迷わず無心での遺品整理も大切です。
遺品整理は膨大な量の物品を扱うため、全てに思い入れを感じたり、処分に迷ったりしていると作業が一向に進みません。とくに、大量の遺品を目の前にすると、ひとつひとつに感情が揺さぶられがちです。しかし、時には心を無にして、必要なものと不必要なものを冷静に分類することが求められます。
迷う気持ちを抑えて作業を淡々と進めることで、効率的に整理ができ、結果的に精神的な疲労も軽減されます。
遺品整理に疲れた時に気持ちを楽にする方法
ここでは、遺品整理に疲れてしまった際に気持ちを楽にする方法をいくつか紹介します。
適度に休憩をはさむ
まず、適度に休憩をはさむことが非常に重要です。
遺品整理を一気に進めようとすると、疲労が蓄積し、判断力が鈍る恐れがあります。過度な疲労により判断力が低下すると、必要な遺品まで処分してしまう可能性もあるため注意が必要です。心身の健康を保つためにも、定期的に休憩を取りましょう。
また、作業から少し離れて気分転換を図ることも有効です。たとえば散歩に出たり、好きな音楽を聴いたりすることでリフレッシュすれば、作業に対する気持ちを切り替えられるでしょう。
ひとりで作業を抱え込まない
次に、ひとりで行わないことも大切です。
遺品整理をひとりで抱え込むと、精神的な負担が増し、より一層疲れを感じやすくなります。もし複数の相続人がいる場合は、みんなで協力して作業を分担するのが理想です。複数人で行うことで精神的な負担が軽減され、作業中に話をすることで気持ちが楽になることもあります。
また遺品整理の際の気持ちを相続人や家族で共有することで、孤独感やストレスも軽減されてよりスムーズに作業が進むでしょう。
遺品整理業者に依頼する
最後に、遺品整理業者に依頼するという選択肢も考慮する価値があります。
遺品整理は、いくら工夫しても体力的にも精神的にも疲れる作業です。そこで専門の遺品整理業者に依頼することで、作業の負担を大幅に軽減できます。業者であれば、遺品の必要・不要の判断が迅速なうえ整理がスムーズに進むため、短期間で完了するます。
業者のサービスを利用することで、遺族全員が感じるストレスや負担も大きく軽減されるでしょう。
まとめ
遺品整理は精神的・体力的な負担が大きく、場合によってはトラブルをともないます。精神的な疲労は故人との思い出が詰まった遺品を扱うことから生じ、体力的な疲労は物品の量や運搬にかかる労力から発生します。また、遺品整理中に起こる遺族間のトラブルも疲労を増やす要因です。これらの疲れを軽減するには、計画的な整理スケジュールを立て、小さなものから手を付けるのが効果的です。また、迷わずに作業を進める姿勢も時には重要になります。疲れた時は、適度な休憩や仲間との協力関係、専門業者への依頼を検討しましょう。さまざまな方法を取り入れることで心身にかかる負担を軽減し、スムーズに遺品整理を進めることが可能です。