ゴミ屋敷でも遺品整理はしてもらえる?業者に依頼する際の注意点とは
身内が亡くなり、遺品整理をするときにゴミ屋敷であることが発覚することもあります。とても自分たちの手では負えない場合、業者への依頼を考えるかもしれません。しかし「ゴミ屋敷でも対応してくれるの?」と疑問に思うこともあるでしょう。そこで、ゴミ屋敷の遺品整理の依頼の可否や、依頼時の注意点について解説します。
ゴミ屋敷になる原因は?
ゴミ屋敷になってしまう原因はいくつかあります。とくに、高齢者であれば以下のようなパターンがあります。
ものを捨てない・ものが多い
「これはいつか使うかも」そう思って無駄な紙袋やおしゃれな缶をコレクションしたことはありませんか?それが行き過ぎると、ものが捨てられず増えてしまう原因になります。とくに、節約志向や「もったいない」と思う気持ちが強い人ほどこのパターンでものが増え、ゴミ屋敷となってしまいます。
セルフネグレクトに陥っている
育児放棄でよく知られるネグレクトですが、セルフネグレクトとは社会からの孤立状態が続くことです。生活環境の維持に対する意欲がなくなり、片付けができなくなってしまいます。ネグレクトとは本来“無視”という意味がありますが、セルフネグレクトでは自分自身の生活環境の維持を無視しているともいえるでしょう。そうしてセルフネグレクトに陥ってしまうとゴミが片付けられず、ゴミ屋敷となってしまうということです。
認知症によりゴミと認識していない
内閣府により2012年では65歳以上の約7人に1人が認知症であることが明らかとなりました。認知症になると感情の起伏が激しくなり物や人への認識があいまいになることがあります。以前は穏やかだった人も怒りっぽくなったり、自分の子どもや孫の名前が分からなくなったりするほか、必要なものとゴミの区別ができなくなることもあるのです。そうしてゴミをゴミと認識できなくなり、ゴミが増えてゴミ屋敷となってしまいます。同居している家族がゴミを片付けようとして怒り、手が付けられなくなるパターンもあります。
ゴミ屋敷になるとさまざまな危険性・悪影響がある
「ゴミがあるだけで誰にも迷惑はかけてない」と思うこともあるかもしれません。しかし、ゴミ屋敷にはさまざまな危険が潜んでおり、周辺への悪影響も懸念すべきです。
住宅の劣化
ゴミ1つ1つは軽いかもしれませんが、積み重なるととんでもない重さになります。そのため重みで床が抜けて天井が落ちてきたり、建材が腐ったりしてしまう可能性もあるでしょう。そうなると家自体の価値も低くなり、売却するときに高い値段で売れないこともあります。住宅が劣化すると周辺の治安が悪くなるなどの影響も出てくるため、なるべく早くゴミと遺品を整理するのがおすすめです。
衛生環境の悪化
管理をきちんとしていれば問題ありませんが、締め切ったままにしているほこりがたまりカビが発生しています。ダニが大繁殖することも考えられるため、とても衛生環境がよいとはいえなくなるでしょう。また、放置された家に野生動物が侵入して棲みつくことがあります。棲みついた動物の糞尿がたまり、悪臭を放ったり天井が抜けたりすることもあるため建物にとっても大ダメージです。
火災のリスク
ゴミ屋敷はものが密集しており、ほこりもたまりやすい環境です。もしコンセント付近にほこりがたまっていれば、トラッキング火災を引き起こす可能性もあります。そうして発火してしまうと、あっという間に燃え広がってしまうでしょう。
ゴミ屋敷の整理も遺品整理業者に依頼してOK!
「こんな状態の家でも本当に大丈夫…?」と、業者への依頼を悩む方もいるかもしれません。しかし、悩む必要はありません。遺品整理業者にはゴミ屋敷の整理をしている業者も多いため、どこへ依頼してもよいでしょう。
時間と労力がかからない
自分たちでゴミ屋敷の遺品整理をしようとすれば何日もかかってしまい、なかなか片付けられないこともあるかもしれません。しかし、遺品整理業者に依頼すれば片付けの時間が短縮できるでしょう。また、整理・清掃にかかる労力もかかりません。
必要なものと不要なものも仕分けてくれる
遺品整理業者にゴミ屋敷の整理を依頼するメリットは、必要なものと不要なものを仕訳けてくれる点です。どこに埋まっているか分からない大切な遺品も、ゴミの中から見つけ出して仕分けてくれます。ただし、自分にとってはとても大切な思い出があるものだとしても、人にはただのゴミに見えるものもあるでしょう。特別思い出のあるものがあれば、作業前に遺品の特徴を伝えておくと見つかるかもしれません。
業者によってオプションサービスが選べる
業者によっては特殊清掃・原状回復・遺品の供養に対応していることがあります。もしこれらのサービスを受けたいのであれば、依頼前に公式サイトでチェックしましょう。もちろん、問い合わせ時の相談も可能です。
まとめ
ゴミ屋敷になってしまう原因から潜んでいる危険性や悪影響し、ゴミ屋敷でも遺品整理業者に依頼できるのかという疑問にもお答えしました。「大切な遺品がゴミに埋まってどこにあるか分からない」「自分たちではとてもやりきれない」「遺品整理する時間や体力がない」このような場合は、遺品整理業者への依頼がおすすめです。原状回復や遺品の供養などのオプションサービスもあるため、利用する場合は公式サイトをチェックしましょう。